溶接レシピ
写真投稿
新着情報
Creative Works
Creative Works 代表 / 宮本溶接塾 塾長 / 一般社団法人リーマンサットスペーシズ 代表理事 町工場として金属加工・溶接加工の受託製造をおこないつつ、宮本溶接塾では個人向け・企業向けの人材育成活動・溶接技術指導を実施 また、町工場の悩みや問題を解決するためのコンサルティング業と確かな技術力を生かし幅広い活動を行っている。
宮本氏は東京都江戸川区にある町工場の三代目である。 子供のころから金属が好きだった・・・という少年は大学で金属工学を学び、その後大手鉄鋼メーカーに就職し、7年間サラリーマンとして研究開発から生産現場まで幅広く経験する。 溶接を始めたのはその後、当時、宮本工業所という名だった家業の町工場で働き始めてから。 子供の頃から金属が好きで金属工学を学んだという話を聞いて、実家が金属加工の町工場だったからだとばかり思ったが、宮本氏曰くそれは単なる偶然で後ほど話に出るが当時は別の大きな夢があったという。 とはいえ、金属やものづくりが身近にあった宮本氏は実家に入ってからの4年間、みっちり溶接修行を積み、それを土台にその後幅広い活動をしていくこととなる。
宮本溶接塾で技術指導をする宮本氏
2012年には独自のものづくりを発信する場として「Creative Works」を立ち上げる。 同時に、同じ町工場のメンバーで活動するグループ「東京町工場ものづくりのワ」に参加し、活動の幅を広げていった。 また、実家に戻った時に溶接を習いに行った職業訓練校では、生徒として学んだその後、知人の紹介により溶接科の講師として現在まで8年近く教壇に立っているという。 この経験がベースとなり、不足している溶接職人を育成したい、企業の技術向上を支援したい、という思いから「宮本溶接塾」をスタートさせる。 宮本溶接塾では、10年で1000人の卒業生を輩出することを目標と掲げているという。 宮本氏は、“仕事にする=生きていく力” だと思っていると言った。 だから、溶接は職業にしなくても能力として身につけておくことは決して無駄ではないという。 宮本溶接塾にはそのきっかけとなり、ものづくりの喜びを伝える場として存在できればという思いが込められている。
宮本溶接塾企業向けセミナー
宮本氏の現在の活動内容は大きく分けて3つの柱からなる。 ひとつめは町工場として金属加工・溶接加工の受託製造、 2つめが宮本溶接塾としての個人向け・企業向けの人材育成活動・溶接技術指導、そして3つめが品質管理や施工管理などの様々な問題を解決するためのコンサルティング。 どれも宮本氏の技術力を生かした活動となっているが今後の夢を聞いたところ、3つの柱がそれぞれ事業として育ち、人に渡せるぐらいまで育てたいと言った。 そこまでやって残せたら、やりきったと言えるかなと。
宇宙の話を楽しそうに話す宮本氏
幅広い活動をこなす宮本氏だが、現在の仕事をしていなかったら何をしていたと思うか?と聞いたところ、夢は「宇宙飛行士になること」だったと教えてくれた。 なので、今の仕事をしていなかったら?の問いには、宇宙開発に関係する仕事をしていたかったとの回答がかえってきた。 夢破れて宇宙飛行士にはなれなかったけど・・・・と笑う宮本氏だが、その後宇宙好きのサラリーマンが「自分たちで宇宙開発をしたい!」と始めた「リーマンサット・プロジェクト」に出会い、その運営母体の代表理事まで務める。 しかもこれまでに、10センチ角ほどの超小型人工衛星を2度も宇宙に送り出しているというではないか。 仕事にはできなかったかもしれないが、現在でも子供の頃からの夢である宇宙に関わり、瞳を輝かせる宮本氏はまさに「Welders be Ambitious」そのものだと思った。
今回、話を聞かせていただいて思ったのは、 宮本氏の活動は多岐にわたるが最終的には宮本氏がうたっている「ものづくり・ひとづくり・未来創り」ということに尽きるのだということ。 すべては人との繋がりをうえに成り立っている製造業の未来のために・・・ 宮本氏の今後の更なるチャレンジに期待したい。
「やらずに悔やむより、やってから悔やむ」